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研究グループの研究紹介
フォトニクス(光エレクトロニクス)は、現在大きな発展の途上にあります。インターネットの進化に伴い、高速・大容量・高効率な光通信ネットワークが必須となっており、スーパーコンピュータやデータセンター内でも、数~数十ギガビット毎秒という長高速の光配線が電気配線に代わって利用され始めています。
さらに、レーザー光を用いたイメージング技術、医療やバイオ分野を含む多様なセンシング技術、エネルギー分野での応用など、光技術の利用が進展しており、今後もその発展が期待されています。
特に、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)は、東京工業大学の伊賀健一名誉教授によって発明された革新的な光デバイスであり、極低消費電力や2次元アレイ光源といった特徴を有しています。この技術により短距離通信,顔認証,OCT,超小型原子時計など、フォトニクス分野に様々な新たな領域が切り開かれています。VCSELをはじめ、微小光学デバイス、光マイクロマシン、シリコンフォトニクスを基盤とした光集積技術は、広帯域光通信ネットワークのボトルネックを解消する重要な技術として注目されています。
本研究グループでは、高速・大容量の光通信、超高速光配線、光並列処理、レーザーを応用したセンシング、光ビームを用いた無線給電システムなど、様々な分野に向けた面発光レーザーおよび光デバイスの研究、新たな光システムの開発に取り組んでいます。
本研究グループの主な研究内容は以下の通りです。
- 高性能面発光レーザ
- 集積光デバイス
- 光マイクロマシンデバイス
- 全光ネットワークに向けた光ルーターと関連技術
- 光無線給電システムと関連技術
フォトニクス集積システム研究コアは、平成28年度(2016年4月1日)、東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所(FIRST)に設置されました。さらに、その前身である精密工学研究所 フォトニクス集積システム研究センターの取り組みを引き継ぎ、東京工業大学において研究をさらに発展させるべく、精力的に活動を続けています。
最後に、本研究の推進に際して、伊賀健一元東京工業大学学長および末松安晴元東京工業大学学長からの多大なご支援に感謝申し上げます。また、文部科学省の研究助成金や、共同研究企業のご協力にも深く感謝いたします。
2024年10月1日
Fumio KOYAMA Professor (Specially Appointed), Professor Emeritus |
Hiroyuki UENOHARA Professor |
Tomoyuki MIYAMOTO Associate Professor |
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